高千穂さんのご縁です。 Podcast Por RKKラジオ arte de portada

高千穂さんのご縁です。

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仏教にまつわる色々なお話を、分かりやすくお話していただく番組です。仏教由来の言葉、豆知識、歴史、迷信、風習、教義、作法などなど。 出演は、熊本市中央区京町にある仏嚴寺の高千穂光正さん。お相手は、丸井純子さん。

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★地上波ではRKKラジオ(熊本)FM91.4 AM1197で、毎週水曜日 午後6時10分から放送中。是非生放送でもお聴きください。

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Espiritualidad
Episodios
  • 【お盆のお話し】 亡き人とのご縁を感じる時間
    Jul 9 2025
    🔶 お盆の始まりは、目連尊者と母親の物語丸井:「高千穂さん、今週はどんなお話でしょうか?」高千穂さん:「今週は『お盆』についてのお話です」お盆というのは実は略語で、正式には「盂蘭盆会(うらぼんえ)」といいます。この「盂蘭盆」は、インドの古代語サンスクリット語で「ウランバーナー」という言葉に由来し、「逆さ吊るしの苦しみ」という意味を持っています。🔶 盂蘭盆会の由来:母を思う目連尊者の供養これは、お釈迦様の弟子である目連尊者(もくれんそんじゃ)のエピソードに基づいています。ある日、目連尊者が神通力で亡き母の様子を探ると、母親は“餓鬼道(がきどう)”という、飢えと渇きに苦しむ世界に堕ちていたのです。どうにかして母を救いたいと願った目連尊者は、お釈迦様に相談しました。お釈迦様はこう言いました。「7月15日、修行を終えた僧たちに食べ物を供え、供養をすれば母は救われるであろう」これが「盂蘭盆会」、そしてお盆の由来とされています。🔶 インドや東南アジアには「お盆」がない?高千穂さん:「実はこのお盆の風習、日本や中国、韓国など東アジアに見られるもので、タイやインドネシアといった仏教国には“お盆”はありません」お盆は大乗仏教の教えに基づいた文化的な行事であり、日本では推古天皇の時代(西暦606年)に『日本書紀』に登場するなど、古くからの歴史があります。🔶 なぜ7月盆と8月盆があるの?「お盆といえば8月」と思う方もいれば、「7月だよ」という地域もありますよね。これは旧暦と新暦の違いによるもので、もともとお盆は旧暦の7月15日とされていました。しかし旧暦をそのまま新暦に置き換えると、農繁期と重なってしまい、供養が難しくなる地域があったため、ひと月遅らせて8月15日をお盆とする風習が広がったのです。高千穂さん:「同じ熊本でも地域によって7月盆と8月盆が混在していますが、今では全国的には8月盆が主流となっています」🔶 キュウリの馬とナスの牛は仏教じゃない?丸井:「お盆といえば、キュウリの馬やナスの牛も思い浮かびますよね?」高千穂さん:「あれ、実は仏教の教えとは直接関係がないんです」それらは日本各地の民間信仰や風習と融合したものであり、仏教と地域文化が重なり合ってできたお盆ならではの風景と言えます。🔶 浄土真宗におけるお盆の意味高千穂さん:「浄土真宗では、お盆は亡き人の命日をご縁として、私が仏法と向き合う時間です」亡くなった方を偲ぶことをきっかけに、親鸞聖人の教え、そして阿弥陀如来のはたらきに触れる機会。それが浄土真宗における“お盆”の本質なのです。🔶 お坊さんも忙しい!お盆は早めの準備をお盆は初盆(ういぼん)や帰省など、家族にとっても準備が多く、慌ただしい時期です。高千穂さん:「お坊さんたちもスケジュールがぎっしり詰まるので、早めにお盆の準備や日程調整をしておくのがおすすめです」🔶 まとめ:お盆は、亡き人とつながる“今”を生きる行事今週は「お盆」をテーマにお届けしました。高千穂さん:「お盆の語源は“盂蘭盆会(うらぼんえ)”。母を思う目連尊者の心がきっかけとなり、僧侶への供養を通じて亡き人を救うという教えが生まれました。その風習が中国を経て日本へ伝わり、旧暦と新暦の違いによって、現在のように7月盆・8月盆に分かれました」お盆はただの休暇ではなく、亡き人とつながる大切なご縁のとき。自分の命、そして命のつながりをあらためて感じる行事として、大切にしていきたいですね。🔶 次回予告:「浄土真宗と海」について次回は「浄土真宗と海」という、少しユニークなテーマでお話しします。どうぞお楽しみに。🔶 あなたのお悩み、聞かせてくださいこの番組では、リスナーの皆さまからのお悩み相談も受け付けています。メールは → goen@rkk.jp までお寄せください。今週も最後までお聴きいただき、ありがとうございました。あなたと結ばれたこのご縁に、心より感謝申し上げます。では、また来週お会いしましょう。出演お話:仏嚴寺住職・高千穂光正司会:丸井純子
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  • 【仏教と音楽】 伝統と現代をつなぐ旋律
    Jun 25 2025

    🔶 宗教と音楽の深い縁

    丸井:「高千穂さん、今週はどんなお話でしょうか?」

    高千穂さん:「今週は『仏教と音楽』というテーマでお話しします」

    宗教と音楽は、古くから切り離せない深い関わりがあります。

    キリスト教では賛美歌やミサ曲、クラシック音楽もその多くが教会音楽に起源を持っています。

    丸井:「仏教でも音楽って重要なんですか?」

    高千穂さん:「そうですね。たとえば雅楽(ががく)が挙げられます。神社のイメージが強いかもしれませんが、仏教でも大切にされてきました。さらに称名(しょうみょう)、つまりお経や念仏も、節やリズムがあり、音楽的な要素を含んでいるんです」


    🔶 正信偈の多彩な節

    浄土真宗で大切にされている「正信偈(しょうしんげ)」にも、節が存在します。

    高千穂さんによると、現在は「送付(そうふ)」「行譜(ぎょうふ)」「真譜(しんぷ)」の三種類の節がありますが、昔は十種類以上の節が存在し、地域によって歌い方が異なったそうです。


    高千穂さん:「全国が今のように繋がっていなかった時代、各地で独自の節が生まれたんですね」


    🔶 親鸞聖人の「和讃(わさん)」と民衆への伝わり方

    親鸞聖人は、教えを広く民衆に伝えるため、当時の流行歌であった「今様(いまよう)」の旋律に乗せ、かな交じりの柔らかな言葉で「和讃」を作りました。


    高千穂さん:「『教行信証』のような漢文の書物は、当時の庶民には難しかった。だからこそ和讃が作られたんです」


    🔶 明治以降の仏教と洋楽の融合

    明治維新で西洋文化が日本に入り、仏教界でも西洋音楽の要素を取り入れた「仏教唱歌」が生まれました。

    これにより、伝統を守りながらも時代に合わせた新たな表現が模索されてきました。

    丸井:「伝統と新しいもののバランス、難しいですね」

    高千穂さん:「そうなんです。伝統だけだと古びてしまう。でも、新しいものばかりだと本来の形が崩れる。だからこそ、法要や儀式では伝統的な節、みんなで集まる場面では新しい歌、それぞれ役割を分けて大切にしてきたんです」


    🔶 音楽が問いかける“変わるもの・変わらぬもの”

    丸井:「言葉も音楽も、時代とともに変わっていく。でも全部が変わったら大切なものが失われてしまう。その加減って難しいですね」


    高千穂さん:「まさにその通りです。音楽一つとっても、私たちの暮らしや価値観と深く関わっています。伝統を守りつつ、新しいものも取り入れる――その姿勢が仏教にも求められているのだと思います」


    🔶 まとめ:音楽に学ぶ仏教の柔軟さ

    今週は「仏教と音楽」というテーマでお届けしました。


    高千穂さん:「仏教の音楽は、称名や雅楽など古くからのものもあれば、明治以降の仏教唱歌のように新しい風も取り入れてきました。

    伝統と革新のバランス、その難しさと大切さを改めて感じていただければと思います」


    🔶 次回予告:「嘘も方便」について

    来週は「嘘も方便」というテーマでお話しします。

    仏教的に“嘘”はどんな意味を持つのか?興味深いお話をお届けします。どうぞお楽しみに。


    🔶 あなたのお悩み、聞かせてください

    この番組では、リスナーの皆さまからのお悩み相談も受け付けています。

    メールは → goen@rkk.jp までお寄せください。


    出演
    お話:仏嚴寺住職・高千穂光正(たかちほ こうしょう)
    司会:丸井純子


    今週も最後までお聴きいただき、ありがとうございました。
    あなたと結ばれたこのご縁に、心より感謝申し上げます。

    では、また来週お会いしましょう。

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